デイビッド・グローブは、マオリ族(ニュージーランドの民族)とヨーロッパ系の血を引くニュージーランド人です。彼独自の精神療法への取り組み・体験・スタイルは、彼を世界でも非常に卓越した技術を持つ革新的なセラピストの一人へと押し上げました。
1980年代、彼は、クライアントのトラウマ的な記憶(特に児童虐待や戦争によるPTSDに由来する記憶)を解決するための臨床法を開発しました。彼は、多くのクライアントが彼らの症状を、ごく自然に、メタファーとして述べることに気がつきました、そして、彼がクライアントが使った言葉そのものを用いて、クライアントに質問する時、クライアントのトラウマに対する知覚が変化し始めることを見出しました。この経験が、彼が、クライアントのメタファーを汚染もゆがめもしないで質問する方法であるClean Languageの哲学と原則を生むきっかけとなりました。
(*訳注:Clean Languageの日本語訳については、クリーンランゲージ、クリーン・ランゲージ、クリーン言語などがあります。このページでは、クリーンランゲージを使用しています。)
デイビッド・グローブは彼の臨床法については、”Resolving Traumatic Memories”、”Metaphors and Symbols in Psychotherapy”(Bazil Panzere共著。1989年出版)の中に書き記しています。
デイビッド・グローブは臨床法について開発し続け、数多くのビデオやテープセット(残念ながらこれらは現在発売されていません)を生み出した『傷ついた子供たちを癒そう』というアメリカで行われた活動を、臨床側で率先して行いました。
1990年代の間、体験の4つの領域(意味論的/認知的、身体的、知覚的空間、系統学的)を統合した臨床法を行う中で、デイビッドの興味は、非言語的(ノンバーバル)な振る舞い・知覚的空間・世代間のトラウマを含むようになりました。そして、彼は深い癒しを生み出しました。
2000年代の初期までに、デイビッドはクリーン・スペースとエマージェント・ノレッジを開発しました。彼は、亡くなった2008年1月のその日まで、より良きものへと改革を続けました。デイビッドは世界中で、ヒーリング・リトリートや、ワークショップ、セミナーを行いました。
彼は、絶えず新しいアイデアやクリエイティブな手法を発展させ続けていました。その為、このウェブサイト(Clean Collection)上に載せている記事や逐語録は、彼がその瞬間行っていたことの実例を撮影したスナップショットで、必ずしも、彼の行った研究の全てを表しているのではないと思って頂く方がいいでしょう。
原 題:Who was David Grove?/answered by Penny Tompkins and James Lawley 回答者:ジェームズ・ローリー&ペニー・トンプキンス 原 文:https://www.cleanlanguage.co.uk/articles/pages/FAQs.html
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