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隠し味〜そして、あなたは何が起きてくれたら好いのでしょう?【翻訳】

この記事は、The secret ingredients of AWWYLTHH?(ジェームズ・ローリー著)の翻訳です。

 

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ペニーと私に、教え子の一人が興味深い質問を投げかけてきました。彼女が言うには…


「あなたたちが『And what would you like to have happen(そして、あなたは何が起きてくれたら好いのでしょう)?』と問いかけると、私が問いかける時とは違う効果があるんです。この質問を使う時のことで、あなたたちが内緒にしている隠し味は何ですか?」


「そして、あなたは何が起きてくれたら好いのでしょう?」という質問の仕方で、観察者(オブザーバー)が観察したとしても、目でははっきりと見てとることができない「調味料」は以下5つではないかと、私たちは考えました。


1. モデリング状態

2. 意図するもの

3. 質問の着地場所

4. 非言語で伝えるもの

5. タイミング



1. モデリング状態


ペニーいわく:

私がセッションを始めるときは、自分をモデリング状態に切り替えます。自分が考えていたことは全て傍に避けます。自分の焦点を完全にクライアントに合わせます。私の内側は穏やかです。心は静かで受容的です。クライアントが何を言おうが、クライアントがどのように応答しようが、そこに心を開いています。私には、登場する全てのメタファーに気づく準備ができています。クライアントの内的なロジックにも、構造にも、クライアントが語ることのプロセスに対しても、です。また、私は、クライアントの身体が質問をどのように処理するか、その様子にも注意を向けています。私は、(こういうことから)いかなる結論も出すつもりはありません。ただ、こういうことが私のシステムに情報を提供するのを許可しているだけです。


私たちが「そして、あなたは何が起きてくれたら好いのでしょう?」と問いかける時には、キャロリン・マイスの「一切期待しない、でも、大きな期待を持って」という格言を頭に置いています。



2. 意図するもの


私たちが「そして、あなたは何が起きてくれたら好いのでしょう?」と問いかける時、私たちは、クライアントに、人間の本質における非常に基本的な部分「願望/望み(“好いのでしょう”)」を明らかにし、それとつながるように誘い招いています。ここで重要なことは、私たちが主には、「クライアント自身のために」それを明らかにするように誘っていることです。私たちがその答えを知り得るかどうかは二の次です。

ここで意図しているものは、クライアントのセルフ・モデリング(どのようにクライアントのシステムが作用するか)をファシリテーションする時の基本です。


デイビッド・グローブは、この質問が非常に寛容なものになるように設計しました。この質問は、クライアントが「答えなくてはいけない」と考え答えるプレッシャーを最小限に抑えるように設計されているのです。この質問が必要とするやる気(コミットメント)は通常、「〜たら好いな(would like)」程度の「欲しい(want)」で、それ以上の強いものを要求してはいません。

私たちは、「クライアントが、自分にとって何が真実なのかを表現するように誘う…それが何であれ」というこの質問の目的に沿った意図をもって問いかけます。もしくは、クライアントに「<自分が、この瞬間、何を望んでいるかがわからないこと>に気づいてもらうため」に問いかけます。

そして、(クライアントの質問への)応答の全ては、クライアント(と私たち)に情報をもたらします。



3. 質問の着地場所


私たちは、何度も、デイビッドと「質問がどこに着地するか」を実験しました。それは幸せな時間でした。


ペニーいわく:

自分に向かってクリーンランゲージの質問をしてみるようにと、デイビッドから言われたことがあります。そうすれば、彼は、私の質問が(彼の)どこに着地したのか、フィードバックすることができたからです。私は、同じ質問をさまざまなやり方で、何度もデイビッドに問いかけました。そして、彼が、それぞれのバージョンの質問が、彼の身体空間のどこに着地したかを私に説明してくれたのです。


つまり、私たちは、普通の対話の中で質問を問いかけるように質問を問いかけているのではありません。私たちは、「自分がする質問をクライアントの体や知覚空間のどこに着地させたいか?」を考慮しているのです。この表現はもちろんメタファーですが、私は、これは物理的にも起きていることなのではないかと考えています。自分の口から言葉が流れ出ると、クライアントに向かって(言葉が)弧を描き、そして、特定の場所にたどり着くと思っています。「そして、あなたは何が起きてくれたら好いのでしょう?」を(セッションの)オープニングの質問として問いかける時には、私は、クライアントの存在全体に質問を「向ける」ようにしています。Zoomでセッションをする場合もこれは同じです。



4. 非言語で伝えるもの


いくつか、質問の効果を高めるための具体的なやり方があります。デイビッド・グローブは、それを質問の「oomph factor」(メタファー/質問のパワーを増す要素)と呼んでいました。

例えば、質問のスピードを落としたり、「そして、あなたは何が起きてくれたら好いのでしょう?」の伝え方にリズムをつけたりします。また、「好い(like)」を強調することもあります。また、私たちは、(クライアントとの)アイコンタクトは取りません。質問を問いかけた直後は特に。私たちに注意を向けるのではなく、クライアントに内観(内省/自分の内側に注意を向けること)を促したいからです。



5. タイミング


私たちが質問を問いかけるタイミングについてです。 通常、この質問は最初の質問として使用されます。しかし、特に、クライアントが「自分が望んでいること(起きてくれたら好いこと)を検討する以前に、その背景について多くの情報を得る必要があるような場合」には、私たちは質問を問いかけるのを待つことがあります。


タイミングが特に重要になってくるのは、この質問をセッションの「最中」に使用する時です。

例えば、この質問をPROモデルの一部として使用する場合は、クライアントが「自分のプロブレム(問題)について十分に身体化された感覚をしっかり持てたタイミング」を見計らってから(calibrating)、質問を使用することが重要です。



もし、あなたが、自分の「そして、あなたは何が起きてくれたら好いのでしょう?」という質問に、これらの隠し味を加えるなら?他のクリーンランゲージの質問にも、隠し味を加えてみるなら? クライアントは、ありきたりの調味料を使って問いかけられる質問とは、一味違う体験をすることになる可能性が高いのではないかと思います。


お試しを。そして、私たちに何が起きたか教えてください。


 

この記事は、著者/編集者の翻訳許諾済みです。

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