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1998 デイビッド・グローブかく語りき(1)【翻訳】:A 1998 talk by DAVID GROVE


デイビッド・グローブ


2008年に急逝するまで、数々の治療法を考案し、アメリカ、イギリス、フランス、そして出身国であるニュージーランドでトレーニングセミナーを開催した。1989年、B.I.パンザーと共著で「Resolving Traumatic Memories」を出版。クリーン・ランゲージ、クリーン・スペース、エマージェント・ナレッジ、その他多くのプロセスの創始者。

 

この記事は、A 1998 talk by DAVID GROVE (編集:ジェームズ・ローリー)の翻訳です。

 

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JP_A talk of David Grove in 1998
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以下の逐語録は、1998年11月11日にロンドンのクリーンランゲージ実践グループで、デイビッド・グローブが語ったことが原典です。このグループは、ケイトリン・ウォーカーとディー・ベリッジが立ち上げた物です。


これは、貴重な歴史的記録としても、その当時、デイビッドが追求し実験していた発想(idea)の記録としても、魅力的な内容の逐語録です。特にこの頃、デイビッドは、非言語的な振る舞いと音、そして時間を「後ろに戻す」ことに夢中になっていました。

ですが、デイビッドは、その話を始める前に、まず、クリーンランゲージの本質(the nature)から話を始めます。その後、彼は、1980年代の彼の初期の研究である「内なる子供(child within)」について幾らか触れます。この逐語録には、非言語表現とのワークに取り組むデイビッドの非公式なデモンストレーションが含まれています。ワークの理解をするために、ボランティアで、クライアント役をした人に何が起きているのか、想像しながら読んでください。


編集者付記:原典の録音状態がよくないことをあらかじめご了承ください。特に後半、デイビッドは、ボソボソと話したり、マイクから離れて聴衆と話したりしています。つまり、録音テープには、ところどころ、聞き取れない箇所がありました。私は、本文を軽く編集しただけです。(主には、読みやすいようにつなぎ言葉を削除しました)時折、不完全な文章や話の方向性が逸れるデイビッドの話し方を、そのまま残すよう努めました。解読が難しい言葉や、または、デイビッドが語っていた話の感覚を残すためには言葉の追加が必要だと私が考え(書き足している)部分は、[四角の鉤括弧]で括っています。また、デイビッドの主要な概念が最初に登場するところは太字で強調しています。この記録の作成は、私の彼への愛の結晶であり、彼の行ったワークに対しての私の敬意を表するものに他なりません。録音状態が悪かったのです。信じてもらえればと思います。

ジェームズ・ローリー 2023年1月8日

15回目のデイビッドの命日に

 

翻訳者付記:クリーンランゲージの実践グループで語られた内容の記録のため、デイビッド・グローブの話している部分は、メタファーを使った英語表現のニュアンスをできるだけそのまま残せるように努めました。(クリーンランゲージでは、もし、人が「岩」と言えば、それを「岩」とそのまま捉えます)そのため、一部、通常の翻訳とは異なる訳し方をしています。あらかじめご了承ください。

 

ケイトリン:2年前から2週間ごとにアイデアを発展させ[技術を磨く]ためにこのグループを開催しています。お越しいただきありがとうございます。


デイビッド:イギリスを訪問する機会を得られて光栄です。それから、皆さんの努力(endeavor)と研究に敬意を表します。そして、できれば、1つでも2つでも、皆さんのお役に立てればと思っています。

まずは、少しだけ、文脈を説明するために、ここまでどのような発展をしてきたかをお話ししたいと思います。数年前に本当に嫌々会ったペニー[トンプキンス]とジェームズ[ローリー]が、実は、じわじわと私から愛情を引き出したのです!(笑い声)手強いですよ(Kind of tough to do)!

そして、2人との関わりから、さまざまな流れが起こりました。ケイトリンとの出会いもその一部です。そして、いくつかしたセッションの中で、彼らに私のペースを理解してもらえたのではないかと思っています。


また、私は時には、彼らをちょっとしたゲシュタポのようだと思うことがあります。…逃がしてくれないからです。(笑い声)

私が、ちゃんとお行儀よくクリーンランゲージに取り組んでいなかったりでもしようものなら、質問が飛んできます。「やれやれ。これをこうしていて、ああはしていていない理由は?」

私、今宵は少々緊張しております。(笑い声)

[ここには]何年も一緒に働いてきた仲間が、他にもたくさんいますね。ですが、私は人の名前を覚えるのが苦手です。というわけで、みなさんに自己紹介してもらうところから始めたいと思います。

[参加者全員による自己紹介]


私は、みなさんがここで表現したことに、深く影響されているのではないかと思います。

特に、元々、これらの発想は、非常に小さな始まりから生まれたものです。

私は、この[心理学の]分野に入ったのがかなり遅かったので、当時は、人が話していることが文字通りに受け取れるということを、十分には理解していませんでした。

当時、多くのセラピストは、人々とのコミュニケーションを解釈したり、何らかの作為的なものを持ち込んでいたりしていましたけれども、[私は、]自分でも気づかないうちに、誰かが「石のような気分だ(I feels like a rock)」といえば、石があるに違いないと[考えていました]。それが、クリーンランゲージの最初の発想が浮かんだ場所です。


次に、「誰かに正しい質問を問いかけたなら、ただ正しいことだと感じる」という発想/考えも、始まり(創世記/the genesis)の一部だということにも気づきました。

説明できなかったとしても、質問には、私が身体性(physicality)と呼んでいるものがあります。それで、私は、質問の身体性(physicality of the question)、それから、ある種儀礼的な形をしている質問の仕方についてよく考えます。そうして、質問は、ほとんどホログラムのような形であなたの言葉や口から発せられ、それから、身体的なものになります。…通常は、誰か他の人の身体的なものに。質問は、必ずしも人の知性に直接語りかけるものではありませんが、その人の心や魂には非常に心地よい(agreeable)ものであるかもしれません。それを、空間的な方法で行うのです。


クリーンランゲージの質問が持っている性質(the nature)は、聴覚的な形式で耳を通じて取り入れる(輸入する/to import)必要がありません。

クリーンランゲージの質問には、私が身体性と呼んでいるものがあり、質問は、行くべき場所へと出かけて行くのです(goes out and goes to a place)。


質問のその他の特徴としては、その人の肉体やその人がいる空間の中には位置関係があり、質問はそこへ向っていきます。そういうわけで、身体性と、質問の形(shape)があります。そして、反復(質問の繰り返し/repetition)、リズム、同じフレーズを繰り返すこと、そして、動詞の時制、それらが一つのパッケージのようになっています。

つまり、「そして、それが、その岩のような岩のとき(に)、その岩について、他に何かありますか?(And is there anything else about that rock, when it’s a rock like that rock?)」


すると、パッケージ全体が、例えばお腹に、メタファーの中にある場所に、真っ直ぐ向かいます。

そうして、何が起きるかというと、三角形が出来上がるんです。通常の心理療法のやり方(モダリティ/ therapeutic modality)では、セラピストとクライアント間の転移と反転移の観点から考えます。分かち合われた(両者の間で共有される)表現があるわけです。つまり、私はあなたに質問を問いかけ、あなたは私に情報をもたらす。


もし、これを、(居)場所(軌跡/locus)の観点から考えるとしたらどうでしょう。つまり、その相互作用の中で、(居)場所や軌跡はどこにあるのでしょう?通常の会話では、その場所や軌跡は、私たちの間にある空間、ここのどこかにあるのでしょう。それがその会話の基準の位置になり、そして、私たちの会話が発展するにつれて、あちこちに動くでしょう。


さて、クリーンランゲージの質問で考えると、ここには場所や軌跡はありません。クリーンランゲージの質問は、対話的な関係性ではなく、場所や軌跡とは、2つの場所の間で分かち合われた(共有された)会話です。

クリーンランゲージの質問は、空間に現れるようなものです。そうして、徐々に身体や個人の空間(パーソナル・スペース)に入り込み、身体や個人の空間(パーソナル・スペース)の中で活性化されるのです。それが、私のいう身体性です。


身体性は、身体的(体感的)な方法で影響を与えるもので、必ずしも、あなたの知性に働きかけてはきません。そう、つまり、このパッケージは、ある場所へ出かけていき、そこに影響を与えるのです。

そして、そうすると起きることは、あなたとメタファーのある場所(または、その人がその場所にアクセスする体験)、今この部屋の中ここにいる本人との間に、三角形が出現します。


そして、クリーンランゲージとメタファーのほとんどの要素は、今日まさにここ、この部屋にいるあなたの年齢(の話という)よりも、[あなたの]経験のある一部に取り組むという意味で、大抵の場合、その性質は退行的です。この三角形は、セラピストとしてのあなたとメタファーを表す物との間での転移と逆転移があると[意味します]。そして、大人の自我状態(ego-state)は、まさに、観察者(オブザーバー/observer)なのです。


 

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この記事は、著者の翻訳許諾済みです。 記事のご利用は、個人の学習目的でご利用ください。それ以外の目的で利用される場合は、 直接、オリジナル記事の著者へご連絡くださいませ。誤訳を発見された場合は、clean.jikkenshitu@gmail.comまでご連絡いただけると大変助かります。


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