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1998 デイビッド・グローブかく語りき(3)【翻訳】:A 1998 talk by David Grove

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この記事は、A 1998 talk by DAVID GROVE (編集:ジェームズ・ローリー)の翻訳です。

 

さて。クリーンランゲージがしていることの本質/性質について、いくつか他の観点から。


クリーンランゲージは、岩に向かって、あなたへと語りかけるように誘います。また、メタファーは容器(a container)です。メタファー(の中)には、拾いあげて持ち運べる情報が入っています。

そう、そして、みなさんがメタファーを最初に手に入れる時、通常、(そこには、)そのメタファーの持ち主がいます。そして、メタファーの持ち主は、みなさんの前に座っているその人そのものではありません。メタファーの持ち主は、その人の中のある要素、つまり、(今の)その人よりも若いその人の自己です。

なぜならば、もし、あなたのお腹に岩があったら、その岩は、あなたのお腹の中にある異物ですね。

ですが、あなたが岩のところに行ってみれば、そこに、その岩と[関連している(associated with)]何かが見つかります。

そして、その何かに「そして、そのようである岩は、何歳でしょう?(And how old could a rock like that be?)」と問いかけます。すると、その岩と関連している2歳の子供の身体を見つけることになる場合もあります。


つまり、例えば、その岩は、2歳の子供の身体の外にある可能性が高いのですが、その子供の胸の上に岩があれば、その子は息ができず、それが、クライアントが不安を感じる時と同じ症状なのです。

その違いがわかるでしょうか?

つまり、あなたの体の中にある岩は、通常は、その岩の持ち主である2歳の時のあなたの身体の外側にあります。そして、もし、あなたがその岩についてさらに調査を進めれば、その岩は徐々に発展(evolve)し始めたり、またはおそらく、加害者(a perpetrator)の体へと変容を始めたりするだろうと思います。


つまり、ここまで、岩は、徐々に拾い集められて「岩、または、不安」として、持ち運ばれてきたのです。そして、記憶が展開(develop)するのです。そうすると、普通は、あなたには、目の前に座っているクライアントの身体からその岩を取り出せません。なぜなら、その岩は、(あなたの目の前にいる)クライアントの所有物ではないからです。つまりこれが、感情やメタファーを切り離そうとしても、うまくはいかない理由です。


ですが、あなたにできることもあり、それは、その岩の持ち主の記憶を遡ることです。それを2歳の子供と一緒に始めることです。そして、その記憶を、それはそれとして完結させることに取り組みます…その経験を終わらせるために…。その後、時間を進める。すると、加害者は子供から離れます。そして、次の日がやってくれば、そこにはもう加害者はいません。


それから、岩を取り除くのも一つの方法です。つまり、岩がなくなり、子供の時間が進む時…思い出して欲しいのは、これらの経験のいくつかは<T-1という最悪の瞬間の直前で、時間が凍結されることに由来するという定義>だということ…。 そして、あなたがクライアントの経験を前に進めれば、もう、その子供の上にその岩はありません。そしてそのことにより、その不安の症状はもうありません。クライアント[の人生]が、岩というメタファーの形で表現されていたわけですから。


さて、みなさん、一段落したのがお分かりでしょう。

クリーンランゲージは、岩の活性化を刺激し(excites the activity)、岩に表現力をもたらす形式なわけです。この場合、岩は2歳の子供の所有物ですから、その表現力はたいしたことはないでしょうが。要するに、あなたが(岩に)取り組み始める時には、何が始まろう(what is going to happen)としているのか、自分が何を見つけ出そうとしているか、あなたは知りようがないということです。

ですから、これはワクワクする冒険の一部でもあると思いますよ。(クリーンランゲージでは、)あなたの次の質問が勝負です。もしも、(次の質問で、)適切な問いかけができなかったら、最後の質問までが勝負ですよ、みなさん。(笑い声)


ただ、(クリーンランゲージの)哲学について、これらの[質問の]本質をどう考えるか、少し解説しようと思っただけのことです。[聞き取れない]



(ダンスの)振り付け(choreography)について少し解説をしましょうか。

ここまで、言語(language)について、それから、あなたがしているはずのことの本質について、そして、言葉(words)が持っている特別なニーズについて少しだけお話ししましたが、人の発言(speech)に振り付けをするクリーンランゲージには、素晴らしい伴奏者がいます。もしもあなたが、言語中心(language-centered)ではなく情報中心(information-centered)でいよう思うなら、みなさんは、「誰かが言語を使うときに、自分が注意を向ける視野」を広げる必要があります。なぜならば、言語を表現するものは言葉だけではない場合があるからです。そこに振り付けが一緒にあることもあるのです。そして、その振り付けは、あなたに知らせようとしてくれるのです。「意味形式としての言語表現(が持つ情報)より、言語を伴う振る舞い、または言語を伴わない振る舞い、それらの振る舞いがくれる手がかりの中に、はるかに多くの情報があるよ」と。


ですから、もし私たちが「情報機会均等主義の雇用主(equal information opportunity employers)」であろうとするならば、言葉を傾聴する以上に、この「コード化された情報を持つ振る舞い」の手がかりという点では、言葉に付随するものが重要になってくるわけです。


例えばですね、誰かの口から、言葉の泡がぷくぷくと吹き出します。それが、その人の口から出て、あなたの方に向かってきます。そして、それなりの空間を占拠したとしましょう。で、もし、あなたがその人が占拠している空間をよく見てみれば、素晴らしいその他の物(material)もそこにあります。それは、その人が言語化しようとしていることのごく近くにあるものです。それはおそらく[デイビッド、咳をする]、それはため息かもしれませんし、手の動きかもしれませんし、情報の手がかりへ向かう必要がある目かもしれませんし、足の揺れかもしれませんし。ともかく、みなさんがこれから問いかけるその言葉(speech)には、そこに付随する他の情報がいくらかあるはずです。そこで、同じ質問を問いかけるのです。空間的なやり方で。

言葉(the words)から意味を引っ張り出そうとするのではなくてね。この意味がわかりますか?



 

デイビッド・グローブ


2008年に急逝するまで、数々の治療法を考案し、アメリカ、イギリス、フランス、そして出身国であるニュージーランドでトレーニングセミナーを開催した。1989年、B.I.パンザーと共著で「Resolving Traumatic Memories」を出版。クリーン・ランゲージ、クリーン・スペース、エマージェント・ナレッジ、その他多くのプロセスの創始者。

 

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